2007年12月アーカイブ

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産経ニュース(2007年12月31日 付)

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地球特派員スペシャル「カーボンチャンス~温暖化が世界経済を変える」(NHKBS1 1日後7・10~9・0=中断あり)

世界の最新の動向を作家やジャーナリスト、研究者が自身の視点を重視してルポする「地球特派員」シリーズの拡大特別番組。2008年を迎え、世界経済の動向を左右するのはCO2で、「環境を制する者が世界を制する」ともいわれる。案内役に日本総合研究所会長の寺島実郎氏を迎え、太陽光や風力発電など環境先進国のドイツや日本を比較。ポスト京都議定書を見据えた、世界経済の新たな潮流を読み解く。

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環境を制するものが世界を制する・・。現実的な言葉です。


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web埼玉(2007年12月30日 付)

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ベンチャー起業や中小企業の新産業研究支援を目的に、中小企業基盤整備機構(鈴木孝男理事長)が理化学研究所(理研)、県や和光市と連携して設立した「和光理研インキュベーションプラザ」が一月、和光市南の理研敷地内にオープン。入居企業十七社がこのほど決定し、一月下旬から入居が開始されることが決まった。県内では、こうした産学連携の企業支援施設は、二〇〇三年度に開始した本庄市の「インキュベーション・オン・キャンパス本庄早稲田」に次いで二例目。


1月にオープン予定の和光理研インキュベーションプラザ(中小企業基盤整備機構提供)
 同プラザは、起業家の会社設立から中小企業の新分野製品開発まで経営全般をサポート。専従の支援スタッフを常駐させ、最先端の技術情報を持つ理研などと共同研究ができるほか、会社設立の方法や届け出、製品開発段階での技術指導、製品販路の助言などさまざまな面で支援を行う。

今回入居するのは、ナノや環境(省エネ)、精密加工など六分野の企業で、全国二十社以上の中から事業計画などを基に選ばれた。原則として最大五年の入居が可能で、事業計画の進展状況に応じて、再契約もできる。

建物は地上四階建てで、居室数は全三十六室。二十四から九十四平方メートルの広さで、床が耐薬品性のビニールシート加工されているなど、研究専門事業施設としての設備を備えている。家賃は約九万円から三十七万円で、商談ブースなどの共用スペースも併設。県と市から新事業創出型事業補助金として、最大で約半分の家賃補助が受けられるという。

今回入居が決まった企業には、理研の研究者が独自で創立し、認定された理研発ベンチャー企業十一社(申請中一社)も含まれる。同機構は「ここを拠点として、入居した企業だけでなく、地域の企業にも同様の支援をしていきたい」と産業振興を期待していた。

入居が決まった県内企業は次の通り。

【精密加工分野】
アリューズ(和光)ジェイネット(越谷)
【光・中性子・電子応用分野】
メガオプト(和光)スープラディスプレイ(志木)リンクサーキット(さいたま)日本中性子光学(和光)
【ITソフト(ものづくり支援)分野】
先端力学シミュレーション研究所(和光)
【医薬・医療機器等分野】
ERCテクノロジー(川口)
【環境(省エネ)分野】
エスコウィンズ(川口)

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立ち上げに時間のかかる理系系企業の支援をしてもらえるのはありがたいことです。


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産経ニュース(2007年12月30日 付)

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電子部品大手の村田製作所は企業PRのためのテレビCMをリニューアル、29日から1月3日の6日間、全国37都道府県でスポット放映する。同社提供の2番組では新年から通年でテレビCM放映を開始する。

新CMのテーマは今年同様「村田 科学少年少女 製作所」を踏襲する。内容は案内役の女性が同社の開発した自転車型ロボット「ムラタセイサク君」にまつわるカワイイうそをいくつか話し、最後に1つだけ本当のことを言うというストーリー。

同社では「『理科は好きですか』というキャッチコピーとともに、不思議と思う気持ちや好奇心を大切にしてほしいという思いを込めた」としている。15秒と30秒の2パターン。

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村田製作所はいつもこのタイプのCMが多いですね。訴える会社としての危機感を感じます


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しんぶん赤旗(2007年12月28日 付)

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政府は二十五日、日本共産党・石井郁子議員の「若手研究者の就職難と待遇に関する質問主意書」に対する答弁書を提出しました。

大学院博士課程修了者の就職難やポストドクター(博士号取得後に3―5年の短期契約で雇用された研究者=ポスドク)、大学非常勤講師など若手研究者の雇用の実態についての政府の認識が明らかになりました。

教員や研究者の採用について、大学や独立行政法人に対して「業務の実施に必要な経費について適切に対応」するとしています。また、ポスドク期間終了後の就職について、ポスドクを雇用する大学や研究機関が、ポスドクの「就職選択を支援するための取り組みを実施することは重要」と答弁しています。

答弁書の全文は、日本共産党のホームページ「国民の立場で大学改革を」のページに近く掲載されます。

石井郁子議員のコメント 答弁書は、科学技術基本計画をふまえて、若手研究者への支援を強めるとしていますが、現状から見ればきわめて不十分なものです。とくに、大学で雇用されるポスドクの社会保険加入率は43%と極めて低く、年収も三百万円以下が多いなど、不安定で劣悪な雇用条件におかれています。こうした若手研究者への抜本的対策が必要です。その実現のためにいっそう取り組みを強めたいと思います。

コメント:

ポスドクは教育機関への就職だけでなく民間企業への就職を支援する施策を打ち出して欲しいものです


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AFP(2007年12月28日 付)

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今年11月、日米それぞれの研究チームが、ヒトの皮膚から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作ることに成功したと発表した。さらに12月には別の研究チームが、鎌状赤血球貧血症を患ったマウスの皮膚から作成したiPS細胞を使った治療に成功したことを明らかにした。これらは科学者たちが長年夢見てきた大発見で、生物学の分野では「ライト兄弟の最初の飛行機」に匹敵するほどの大躍進だという。

幹細胞は体のあらゆる細胞に分化することができるため、病気の治療に大きな可能性を秘めており、損傷を受けたり病気になったりした細胞、組織、臓器の代わりに用いられることが期待されている。これまで行われてきた胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究は胎児に成長する可能性のある胚細胞を使用するため、倫理的問題が指摘されてきた。今回発見された技術では、その点が克服できる。

新たな技術の大きな利点の1つに、作成手順の単純さがある。4つの異なる遺伝子をヒトの皮膚細胞に導入することでiPS細胞が作成できるため、複雑でコストのかかるES細胞の研究と違い、通常の研究所でも作ることが可能だ。ES細胞の入手・利用は非常に難しかったため、この技術が発見されるまでは、病気がどのように進行するかを見るためには、動物か死体から取り出した臓器で研究せざるを得なかった。しかし、皮膚、組織、臓器由来のiPS細胞はシャーレで簡単に作れるため、病気の治療法を研究するプロセスとなる病気細胞の遺伝子構造の解明を容易にした。また、病気の治療に効果的な薬物を特定する化学スクリーニングへの利用も可能となり、人命を救う新薬販売までの期間を大幅に短縮することが期待される。

皮膚由来のiPS細胞の利用は、最終的には特定の患者の遺伝情報を有する幹細胞の作成を可能にし、移植された組織や臓器の拒絶反応をなくすことができるとみられている。これはすでに鎌状赤血球貧血症を患ったマウスでは成功が確認されている。また、実験につかったマウス自身の細胞を使用したことから、拒絶反応を抑制するため危険を伴う免疫抑制剤を使う必要もなかったという。

一方で、幹細胞研究の第一人者たちは、皮膚由来のiPS細胞はまだES細胞の代替にはなっておらず、今後もならないかもしれないと指摘する。ヒトの皮膚からiPS細胞を作ることに成功した研究チームの1つを率いる米ウィスコンシン大学(University of Wisconsin)のジェームス・トマソン(James Thomson)教授は「この新しい研究はまだ始まったばかりで、われわれはこれらの細胞がどのように機能するかほとんどつかんでいない」と語る。「いまはES細胞研究を放棄する時期ではない」と述べ、ES細胞は依然、ほかの研究を評価するための「重要な基準」だと付け加えた。

今後は、皮膚由来のiPS細胞をより安全に作る研究を進めるとともに、iPS細胞が時を経ても劣化しないことを確認する必要がある。

コメント:

今年の一大ニュースでしたね


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web埼玉(2007年12月28日 付)

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科学の不思議や面白さを体験しながら学ぶ出前実験教室「エジソンのハテナ?実験室~電気エネルギーの未来」(文部科学省主催、大阪科学技術センター実施運営)が二十六日、さいたま市見沼区の市立七里小学校で行われた。七里小と東宮下小の児童ら約八十人が参加、電気や地球環境の実験を楽しんだ。

最初の科学実験では、司会のお姉さんがエジソンが発明した電球の紹介や仕組み、電気を作る方法などを説明。液体窒素で凍らせたカラーボールをかなづちで割る実験ではびっくりした児童から驚きの声が上がった。

ワークショップは、電気、発電、放射線、地球環境の四つをテーマに実験。電気のコーナーで静電気の感電を体験した児童は「ビリっとして痛かった」と言いながら友達と体感を確認し合っていた。

温暖化の仕組みを考える地球環境のコーナーでは、それぞれ空気と二酸化炭素で膨らませた二つのビニール製のボールを用意。赤外線ランプで一分ほど照らした後に温度の上昇を比べると、二酸化炭素の方が〇・三~四度高かった。

「すぐに温度が上がった。地球でも同じことが起きていることが、ちょっと怖い」。子どもたちには驚きの連続だったようだ。

出前実験教室は、楽しく科学技術を学びながら、子どもたちに原子力やエネルギー、環境問題などへの理解を深めてもらおうと文科省などが進める「放課後子ども教室推進事業」と連携し、本年度はさいたま市、川崎市、福井県など全国六地域で実施している。

「"理科離れ"の歯止めには、実験や体験を通して子どもたちの興味を引くことが大事」と、七里小学校の山岸謙治校長。大人も一緒に楽しむことも大切、と話している 。

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温暖化の実験、面白そうですね。


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文部科学省(2007年12月27日 付)

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 科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業(平成18年度採択機関)について、中間評価を実施しましたので、結果をお知らせ致します。また併せて、特に優れた取組内容について紹介致します。

1.事業の目的
 科学技術と社会の関わりが深化・多様化する中で、博士号取得者等の高度な専門性を有する人材が、大学等の研究機関以外の多様な方面へ進み、その能力を活用することが期待されています。本事業は、大学、企業、学協会、NPO等がネットワークを形成し、人材と企業の交流・情報発信、ガイダンス等の実施、派遣型研修など、ポストドクター等の若手研究者のキャリア選択に対する組織的な支援と環境整備を行う取組を、国から委託して実施するものです。

2.中間評価について
 本事業では、専門家や有識者により、事業の進捗状況や成果等を確認し、適切な助言や改善点の指摘を行うことで、事業の効果的な実施を図り、その目的が十分達成できるよう事業実施機関の体制運営について適正を図ることを目的として、事業開始後2年目である機関を対象として、中間評価を行うこととしています。
 今年度は、平成18年度に採択された8機関を対象として、科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業企画評価委員会(座長:小林信一 筑波大学ビジネス科学研究科大学研究センター教授)において中間評価を行い、別添のとおり評価結果を取りまとめましたので公表致します。

3.特に優れた取組内容について
 企画評価委員会において、本事業での成果を広く普及させることを目的として、平成18年度に採択された機関の取組の中より選定した、特に優れた取組を添付(PDF:1,056KB)いたします。

コメント:

今日たまたま、高学歴ワーキングプアという本を買いました。あふれるポスドク問題、なんとかしないといけないですね。


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JANJAN(2007年12月27日 付)

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今年4月から日本発・世界最初のコンセプト「元素戦略」が動き出している。文部科学省が実施する事業「元素戦略プロジェクト」と、経済産業省実施の事業「希少金属代替材料開発プロジェクト」だ。本年度の採択研究は、前者で7テーマ、後者で5テーマが進行している。20世紀に飛躍的に発展した「物質科学」の研究は世界中で行われているが、これを資源問題や環境問題に結び付け、戦略化した点が「日本らしさ」であろう。

stock.xchngより 自動車や電気製品などに組み込まれている電子部品には、インジウム、ゲルマニウム、レニウムなどの希少金属(レアメタル)が不可欠。これらの鉱物は原油と同様に、その資源獲得のグローバル競争が苛烈となり、我が国のような輸入国にとってアフリカ、中央アジアの産出国との協調は重要課題だ。エレクトロニクス分野の最先進国である我が国にとっては、産業の存亡をかけた問題である。これも一つの「資源安全保障問題」と言える。

「成長と改革の予算」と銘打った来年度政府予算案の中にも「レアメタル対策の推進」として48億円が盛り込まれている。資源国と共同での鉱山開発や、国内での再利用や代替材料の開発に取り組むための予算である。その金額は項目に挙げられているだけでもマシという程度ではあるが......。この国家プロジェクト「元素戦略」で注目される点は、学者サイドが役所を動かし、国の政策に採り上げさせたことである。

専門雑誌「化学」12月号に「動き出した元素戦略」が特集されている。大阪大学の村井眞二名誉教授が「元素戦略!! 化学の力の夢舞台」と題し、巻頭言を書いている。この分野の日本を代表する研究者たちが、それぞれに熱い思いを語っていて、読んでいくうちに「頑張れ!」と声援を送りたくなる。

「元素戦略」が生まれるきっかけは、2004年4月の箱根ワークショップ「物質科学の未来戦略」に遡る。そこでは従来の「何々のための物質科学」でなく「物質科学の先導する何々」に発想を転換した議論が交わされた。

京都大学の玉尾皓平名誉教授の「元素科学」に基づいて、東京工業大学の細野秀雄教授の「ユビキタス元素戦略」と、それを広げた東京大学の中村栄一教授の「元素戦略」に結びついた経緯がある。「箱根会議は物質科学の歴史を変えた日であった」と玉尾教授は語っている。

註:「ユビキタス元素戦略」はクラーク数上位10位にある日本でも容易に確保できる豊富な元素で希少金属材料を置き換えようとするプロジェクトである。これが実現すれば日本の深刻な課題である「希少資源の確保」は解消する。(クラーク数とは、地殻中に含まれる元素の割合を重量%で表示したもので、1位酸素、2位ケイ素、3位アルミニウム、4位鉄、5位カルシウム、......)。

元来、日本の「物質科学の研究」には強い伝統が根付いていて、「光触媒のチタン」、「青色発光ダイオードのガリウムナイトライト」、「高活性遷移金属触媒」、「銅系高温超伝導酸化物」など世界に誇る数多くの発見発明がある。

日本の化学者たち、特に中堅・若手の研究者たちは、国家プロジェクト「元素戦略」の遂行に当たり、「何も出なかったら困りますね」と言いながら情熱を燃やしている。「思いもかけない大発見」のロマンを追いかけつつ「化学の醍醐味」を堪能しているようだ。

コメント:

雑誌事態は見ていないですが、元素戦略が進んでいるということでうれしい限りです


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北海道新聞(2007年12月27日 付)

記事:

小学生に科学を楽しんでもらう「米村でんじろう監修 おもしろサイエンスショー」が二十五日、函館市民会館で開かれた。目の前で次々と繰り広げられるユニークな実験に、千三百人の観客が大きな拍手を送った。

国際ロータリー第2510地区(酒井正人ガバナー)の主催。米村でんじろうサイエンスプロダクション(東京)のジャイアン村上さんらが出演し、一定時間で割れてしまう「時限破裂風船」や、段ボールをたたいて空気のかたまりを打ち出す「巨大空気砲実験」など五つの実験を披露した。

このうち、ヘリウムガスが詰まったビニール袋の中に入って声の変化を体験する「声変わりハウス実験」では客席から三人が参加して「カエルの歌」を合唱。ふだんより高い声になって歌う参加者に会場から笑い声が起こっていた。

高盛小一年の柴田知ちゃんは「風船が割れる実験が楽しかった」、姉で五年生の愛さんは「空気砲実験を家でやってみたい」と、ショーを楽しんだ様子。母親の健子さん(41)は「このような機会はなかなかないので見に来て良かった」と話していた。(佐藤いく美)

コメント:

大人でも面白そうな内容ですよね。


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