2007年7月アーカイブ

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共同通信(2007年7月25日 付)

記事:

全国から選抜された理科好きの中学2年生計40人が、合宿生活を送りながらノーベル賞科学者ら「スーパー先生」たちの授業を受け、さまざまな実験にも取り組む「創造性の育成塾」(NPOネットジャーナリスト協会主催)が、8月3日から11日まで、山梨県富士吉田市で開かれる。

同協会会長の有馬朗人・元文相が「理科系の英才教育には、進路が固まる前にトップクラスの研究者と触れ合うのが大事」と発案、昨年夏に第1回を開催した。2回目の今年は、ノーベル化学賞を受けた白川英樹筑波大名誉教授の授業のほか、宇宙飛行士の山崎直子さん、トヨタ自動車の張富士夫会長の講演なども予定されている。

参加者は、論文で選抜された北海道から熊本まで24都道府県の男子22人、女子18人。

主な授業は4日から9日まで連日、インターネットでライブ中継。http://netj.or.jp/juku/index.htmlで見られる

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若いうちに一流の人に会うと刺激になりますよね。


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日経BP(2007年7月25日 付)

記事:

経済産業省と文部科学省は7月20日、高度なIT人材の育成を進めるための協議会を共同で推進していくことを発表した。7月末に"産学官"を含むメンバーを確定し、9月に第1回分科会を開催。2008年3月の総会で中間報告を取りまとめる計画だ。

本協議会は、人材育成を推進する場として設置する予定の「産学人材育成パートナーシップ」の分科会として開催する。主に、「産業界の求める高度IT人材像と個々の人材に必要なスキルの共有」「産業界と教育界との知識・スキル体系のすり合わせ」「産学連携による実践的な人材育成手法のあり方」「産業界と教育界の人材交流促進策」などを検討する。

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こういったことは省庁の垣根なくやってもらいたいですね。


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不明(2007年7月25日 付)

記事:

20世紀に世界の降水量が北半球の中・高緯度地域などで増え、低緯度地域で減るなど大きく変動した背景には、温室効果ガスや排煙の増加といった人為的な要因があるらしいことが、国立環境研究所(茨城県つくば市)の野沢徹・大気物理研究室長らの分析でわかった。26日付の英科学誌ネイチャーに発表する。

米、英、カナダの研究者と共同で、1925年~99年の75年間の降水変動について、温室効果ガスや煙の排出といった人為的影響を考慮した場合▽自然現象のみを考慮した場合▽双方を考慮した場合――の3ケースでシミュレーション。その結果と、南緯40度~北緯70度の降水記録を比べた。

先進工業国が多い北緯40~70度では、100年あたり降水量が62ミリ増えていたが、うち50~85%は人為的要因の影響とわかった。赤道から北緯30度までの熱帯・亜熱帯地方では逆に98ミリ減っており、20~40%が人為的な影響によるものだった。赤道から南緯30度までは82ミリの増加で、大部分が人為的な影響という。

こうした変化はすでに、生態系や農業に重大な影響を及ぼしている可能性も指摘している。

日本を含む北緯30~40度の地域では降水量は増加傾向にあったが、人為的な影響によるものかはわからなかったという。

海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターの近藤洋輝・特任上席研究員は「気温上昇だけでなく、降水量の変動にも人為的要因が寄与していると、初めて特定した。意義は大きい」と評価している。

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面白いシミュレーション結果ですね。


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CNN.com(2007年7月23日 付)

記事:

米国防総省はこのほど、兵士が携行するバッテリーの軽量化を目指し、賞金100万ドル(約1億2200万円)のコンテストを実施すると発表した。米軍では近年、戦闘用の装備に多くの電子機器が導入された結果、バッテリーの重さが兵士の負担を増すとして、問題視されてきた。

同省研究開発部門によると、現状では、兵士1人が通常の4日間の作戦で携帯するバッテリーは9-18キロに達し、弾薬などの重量を上回るケースも多い。全地球測位システム(GPS)装置から暗視ゴーグルまで、さまざまな機器に継続的に電力を供給する必要があるからだ。

コンテストでは、このバッテリーを重さ4キロ以下に抑える技術を募集する。ベストのような着用型であること、平均20ワットの電力を丸4日間供給し続けることが条件だ。08年秋に予定される審査会では、戦場での兵士の活動を想定した長時間の試用などを通して、政府機関の科学者や技術者、軍関係者らが試作品を評価する。

応募できるのは21歳以上の米国民をリーダーとするチームか、同条件の個人。米軍は今年9月、技術的な詳細や応募資格、規定についての説明会を開き、11月末に登録を締め切る予定だ。2位には50万ドル、3位には25万ドルの賞金がそれぞれ用意されている。

軍関係者らは、「バッテリー軽量化の技術は戦場だけでなく、災害時などの捜索救助活動や、キャンプ、ハイキングなどの野外活動にも応用できるだろう」と話している。

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アメリカの科学技術が軍事技術と密接に絡んでいることの分かる典型例ですね。


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asahi.com(2007年7月23日 付)

記事:

理科に苦手意識がある先生を応援する月刊誌「Science Window」が創刊された。独立行政法人・科学技術振興機構(JST)の科学技術理解増進事業の一環。全国の小中高校などに無料配布している。

JSTの調査では、理科の授業が苦手な先生は小学校で6割を超える。そういった先生たちが気楽に手にとって、興味がもてるような雑誌を目指している。

夏休みにちなんで、7月号では「昆虫とふれあうこと」、8月号では「暗闇から何が見える?」をそれぞれ特集。イラストをふんだんに使って、身近な場所に住む昆虫やその採集方法、夜に活動する動物の感覚器官の仕組みや暗闇の体験法などを紹介している。

編集長には、時事通信社で科学担当の編集委員などを務めた佐藤年緒さんをスカウトした。佐藤さんは「苦手でも熱心な先生たちを手助けして、授業のヒントを与えるような雑誌にしていきたい」と話す。

この雑誌は、インターネットのサイト(http://www.jst.go.jp/rikai/sciencewindow/)で公開されているほか、個人購読(1冊300円、送料込み)も可能。問い合わせはJSTメディア課(03・5214・7377)へ。

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購読しています。面白いですよ


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宇部日報(2007年7月23日 付)

記事:

子供たちに科学の大切さや楽しさを知ってもらう「夏休みジュニア科学教室」は二十二日、山口東京理科大で開講式と第一回講座があり、親子百人が講義や実験(心理テスト)を通じて、新しい発見に驚いたり、探究心を高めたりした。八月二十三日まで県内十六会場で行われる。

初回講座には小・中学生七十人が申し込み、友達や保護者と共に講義に聞き入った。自身を見詰め直すきっかけとして心理テストも教えた。子供たちは、インクの形を何かに例える「ロールシャッハ・テスト」を経験した。最前列で熱心に聞いた山根真大(まさひろ)君(中学一年)は「人の心理的なことがよく分かった。楽しい授業でした」と感想を話した。

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どうやってこういった情報を手に入れて参加しているんですかね


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農業 高校(2007年7月22日 付)

記事:

自然エネルギーを活用した次世代型農業の研究に力を入れている平川市の柏木農業高校(福士有一校長)は、県の特別事業として今年度から二カ年計画で「元気あおもり柏農発ハイテク農業プロジェクト」に取り組んでいる。県の農業研究機関スタッフと共同で春先から同校農場内で施設整備を進めてきたが、準備が整ったとして23日、一般公開デーを開催することにした。

同校では、2003年ごろから自然エネルギーを活用した農業への注目を深め、発光ダイオード(LED)による電照栽培や雪冷熱利用の研究に積極的に取り組んできた。その結果、県農林総合研究センターなど関係機関研究員との共同研究の形で、今年度から県の特別事業に認定され、調査・検討用の予算措置を受けた。

既に、LED電照と雪冷水を利用した植物の周年栽培試験や、デルフィニウムなど花卉(かき)の開花調整技術確立試験をスタート。従来の方法で育てる対照区との比較を行いデータを収集していく。電力源についても、太陽光発電を活用しており、自然エネルギーを大胆に活用していく。

自然光を遮断した暗室「スーパーハウス」では将来的な学校の空き教室を活用した"野菜工場"普及に向け、技術確立を目指す。植物育成用蛍光灯と赤色や青色のLEDを使ってリーフレタスやシソなどを栽培。まだ見た目には大差がないが、スタッフの一人は「LEDは蛍光灯に比べ、淡めの光でも能率的に育っているように見える」と感想を話した。

別のハウスでは、夏場に生産量の落ちるイチゴの四季採り・安定出荷実現に向け試験中。約400トンの雪山から導入した冷水を土中にめぐらせ、土温を最大五度以上も下げた栽培区のものは、酸味が和らぎ食べやすい味となっている。LEDの光質による花芽形成や食味への影響も調べる。

プロジェクトには農業科学、農業機械、環境緑地の三学科の2、3年生が参加している。提案者の佐藤宏之教諭は「今まで個別に授業を実施してきたが、関連して研究していくことで生徒たちの意識も深くなる」とメリットを挙げ、「学校で何をやっているのかを地域に公開し、高校生がこれぐらいのことをやれると示したい。またプロジェクトが、中南地域でのハイテク農業普及の足掛かりとなればうれしい」と話した。

一般公開は23日、午後1時30分から同3時までを予定。

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研究成果を外部に向けて発信するのは今後も続けて言って欲しいですね(特に一般の人向け)


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不明(2007年7月22日 付)

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遺伝子組み換え原料を「不使用」と表示した加工食品のうち、約半数は微量に同原料を含んでいることが11日、独立行政法人農林水産消費安全技術センター(さいたま市)の調査で分かった。生産や出荷時に誤って混入するケースが多い。原料全体の5%未満なら表示の義務付けはないが、専門家は「欧州より基準が緩く、消費者の誤解を招く恐れがある」と指摘している。

調査は日本農林規格(JAS)法で遺伝子組み換え表示の対象にしている大豆やトウモロコシを使った豆腐やみそ、ポップコーンなどの加工食品のうち「不使用」と表示していた378品目を対象に2005年4月から昨年3月にかけて実施。1品目につき3点ずつ用意した試料をDNA検査した結果をこのほどまとめた。

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基準も正確性も問題ありな気がします。


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静岡新聞(2007年7月22日 付)

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静岡新聞社・静岡放送は21日、静岡市駿河区谷田の県立大環境科学研究所と共催で体験教室「こどもと楽しむママサイエンス『紫外線をがっちり学ぼう!』」を同研究所で開いた。創刊65周年・開局55周年記念のキャンペーン事業「静岡かがく特捜隊」の一環。

同研究所の伊吹裕子准教授、豊岡達士助教が講師を務めた。17組の親子は、紫外線の健康への影響などを学んだ後、さまざまな実験に挑戦した。

センサーを使って紫外線の強度を測定する実験では、UVカットクリームや眼鏡で簡単に紫外線が防げることを確認した。紫外線を出すブラックライトを使った実験では、蛍光ペンで描いた絵や洗剤を溶かした水が暗闇の中で幻想的に光り、あちこちから「わぁっ」と歓声が上がった。

息子の純君(8つ)と参加した駿河区の主婦鈴木具代さん(40)は「自分が興味を持ったので、親子で学ぼうと思って来ました。肌への影響しか意識していなかったので、こんなこともできるんだと驚きました」と話した。

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親も興味を持ってもらえたみたいですね。


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福井新聞(2007年7月21日 付)

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夏休み親子科学教室が21日、福井市の県工業技術センターで開かれ、小学4年から中学1年までの児童生徒と保護者約130人が身近な材料を使い、工作や実験を楽しんだ。

同センターが子どもたちに科学に興味を持ってもらおうと昨年に続き開いた。児童生徒はセンターの「一日ジュニア研究員」に任命された後、5つのグループに分かれ▽空気圧を利用したホーバークラフト作り▽暗闇でも光るアクセサリー作り▽形状記憶合金で隠し絵・文字作り▽磁石と針金でエレキギター作り▽マイデザインバッグ作り―に挑戦した。

ホーバークラフト作りでは、まず空気に質量があることや、空気圧を使い地面や水面から浮いた状態で走行する原理を学んだ。続いてCDやモーターを使ったホーバークラフトを親子で製作。センター研究員が掃除機とゴム浮輪で作った大型ホーバークラフトにも試乗した。

父親と参加した高原陸君=松本小4年=は「工作はうまくできた。試乗体験は体が地面から浮いたので不思議な感じがした」と科学を楽しく体感した様子だった。

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5つの実験全部おもしろそうですね。


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山陰中央新報 (2007年7月21日 付)

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出雲市が同市今市町の出雲科学館に増設する理科学習棟が完成し、21日にオープンする。市町合併による市域拡大に伴う施設整備で、増設により旧出雲市外の小・中学校の授業にも同館が活用されるようになる。

同館は、2002年に開設されて以来、旧出雲市内の小・中学校20校を対象に施設を開放。小学3年から中学3年までの全クラスが1年間に1-3回のペースで授業し、学校ではできない実習や実験などを通し、子どもたちの科学に対する興味を引き出している。

理科学習棟の増設は、市町合併で市内の小・中学校が50校に増えたための措置。本館同様、天体学習用のプラネタリウムドームと実験室、実習室をそれぞれ2部屋備えた。

新しい理科学習棟は鉄骨3階建て、延べ床面積約2000平方メートルで、総事業費約9億円。施設拡充に伴い、教員や講師、指導助手など6人を増員し、27人体制にした。

21、22日には遠隔操作によるロボットショーを企画。両日とも午前11時半、午後1時半、同3時半の3回、定員100人で参加を受け付けている。

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面白そうですね、行ってみたいです。こういった専門的な設備や教員を配置する試みは面白いですね


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広島経済新聞 (2007年7月20日 付)

記事:

対話イベント「サイエンスカフェひろしま『夏の星空カフェ』」が8月9日、広島市役所(広島市中区国泰寺町1)本庁舎屋上庭園で開催される。主催は、広島市科学技術市民カウンセラー連絡会議と広島市。

サイエンスカフェとは、市民と科学者(専門家)が交流することで科学の現状と課題を考えることを目的に1990年代後半に英国でスタートしたもの。お茶を飲みながら科学者と双方向で「気軽に」語り合うスタイルが特徴。科学技術を身近に感じてもらうのが目的。

2007年12月よりスタートし5回目を迎える今回の企画のテーマは、「望遠鏡で見る星空とバーチャル宇宙旅行」で、専用のメガネをかけて立体映像などを見てもらうという。野外での実施は初の試み。

「参加者の年代は高校生からと幅広い」と広島市経済局担当者。参加方法は、8月1日8時30分から電話受付を行う。定員は先着25名。開催時間は18時~20時で、参加費は250円。

昨年4月には、日本学術会議主催でサイエンスカフェが全国21カ所で開催された。「近年では大学やNPOなどで開催され広がりを見せている」(日本学術会議事務局担当者)という。

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サイエンスカフェ、身近になるといいですね


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日経BP(2007年7月19日 付)

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文部科学省と経済産業省、内閣府は2007年7月13日に「元素戦略/希少金属代替材料開発 第2回合同戦略会議」を東京都千代田区で開催し、「元素戦略プロジェクト」の採択案件7件と「希少金属代替材料開発プロジェクト」の採択テーマ5件をそれぞれ発表した。

希少金属資源などの最大の輸入国である日本は、希少金属原料や素材の高騰や入手困難などの資源問題を根本から解決する産学官プロジェクトとして、文科省が「元素戦略プロジェクト」、経産省が「希少金属代替材料開発プロジェクト」をそれぞれ今年度から始める。自動車や電機製品などのキー部品製造を確保する、日本の今後を懸ける研究開発テーマが出揃った。

元素戦略審査検討会の主査を務めた東京工業大学の細野秀雄教授は「元素戦略プロジェクトのテーマ選定のポイントは、学術面で優れた提案であることに加えて、企業と産学連携体制を組んでおり、研究開発目標が明確なもの」と説明した。「それぞれが、かなり挑戦的な研究開発テーマであるだけに、研究開発目標を数値として明確化し、途中の中間評価時点で目標値が達成できない場合は、中止も十分にあり得る」と明言した。

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素材の値上がりが最近激しいですね。こういった試みはあまりなかったのでうれしいですね。


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WIRED_VISION(2007年7月18日 付)

記事:

人間の表情を読み取るプログラムが、マーケティングを一変させるかもしれない。

オランダの研究者グループが、そんなソフトウェアを利用した消費者テストを実施した。その結果は、女性の笑顔を引き出すには甘い食べ物が最も確実だという、すでによく知られている話を補強するものだった。

このテストでは、ヨーロッパの6ヵ国の女性300人について、5種類の食品を食べている様子が撮影された。バニラアイスクリーム、チョコレート、シリアルバー、ヨーグルト、リンゴ。意外ではないが、女性たちは、アイスクリームとチョコレートに対して最も幸せそうな表情を浮かべた。

女性は一般に男性より表情豊かな傾向がある。大学、商店街、街の中心部で、被験者となる女性を選んで、食品によって表情がどう変わるかを調べるテストが行なわれた。まずボランティアの参加者が食品を食べている様子が記録され、次に感じたままに表情を「作って」もらい、対照用のはっきりとした表情が記録された。

企業のマーケティング担当者は、何が消費者に喜びを与えるのかを知る判断に、テクノロジーを導入しつつある。

食品と消費財を扱う巨大企業のUnilever社は、われわれがアイスクリームに歓喜の声を上げる理由を、脳スキャンを使って明らかにしたことがある。同社はオランダのアムステルダム大学理学部のソフトウェア開発者、Theo Gevers氏とNicu Sebe氏が『モナ・リザ』の微笑を解読した研究を知り、2人を雇い入れてヨーロッパでテストを行なうことになった。

Unilever UK社の消費者研究員Mandy Mistlin氏は、「アイスクリームが本当に喜びをもたらす食品だということはわかっている。今回はその裏付けのためにテクノロジーを利用した」と述べた。

Mistlin氏によると、いずれは脂肪分やカロリーを抑えたアイスクリームについて、このソフトウェアでテストを行ない、アイスクリームの「喜びの法則」から外れずにいられるか確認することになるだろうという。

この種のソフトウェアは、市場調査のあり方を一変させるかもしれない。

最近、チャリティー広告における顔の表情の効果について調査した、ペンシルベニア大学ウォートン校のDeborah Small助教授によると、こうしたテクノロジーは相当盛り上がっているという。重要なのは人間の反応を予測できるほどにまで性能を高められるかどうかだと、Small助教授は言う。

ところで、どのようにしてソフトウェアで感情を分析するのだろうか。

微笑んだり顔をしかめたりするときには、顔面の小さな筋肉がたくさん使われている。感情認識ソフトウェア(ERS)では顔の3Dマップを作り、目もとや口もとなど、表情のトリガーとなる12の主要エリアを定める。

次に、表情を追うアルゴリズムが、各エリアの動きを、怒り、悲しみ、恐怖、驚き、嫌悪、幸せという、基本となる6つのパターンやその組み合わせと突き合わせる。

今回の味と表情のテストで使われたERSは、マサチューセッツ工科大学(MIT)やカーネギー・メロン大学によるプログラムの遠い親戚にあたる。ただ、オランダの研究者によるこのソフトウェアは、標準的なパソコンとウェブカメラを使いリアルタイムでテストでき、商用アプリケーションにすることを念頭に作られている点が異なっている。

「テストを終えて満足を感じた。ものを食べている人をソフトウェアでテストするのは、研究室ではやったことのない挑戦だった。どの程度うまくいくのか正確にはわかっていなかったが、うまくやれた」とGevers氏は話す。またGevers氏は、市場調査で障害になるものとして文化的な違い(ドイツ人はポーカーフェイス、イギリス人は感情を表さない)を挙げた。

予想されるように、健康食品を食べたときは、記録できた笑顔の数が少なくなった。リンゴでは87%がどっちつかずの表情で、イタリア人とスウェーデン人に至っては、リンゴを食べると失望が記録された。ヨーグルトも笑顔がいっぱいとは行かず、ヨーロッパ人の28%が「悲しみ」の表情をした。

モネッリ化学感覚センターの心理学者Marcia Pelchat氏は、「私たちが甘い食品を喜ぶようにできているというのは、ある程度正しい。しかし、体に良いものを楽しむことを学び、何が好きかと、何が欠けているかを区別して考えることもできる」と話している。

人を駆り立てるものを見つけ出すのに、訓練を積んだ人間の観察にコンピューターが取って代わることはおそらくないだろう。特定の食物への渇望の研究に機能的MRI(磁気共鳴映像法)を活用しているPelchat氏も、行動研究が依然として研究の「判断基準」だと話している。

「被験者が目の前の状況を十分に知覚できない場合や、知覚しても隠そうとする場合は、テクノロジーが助けになる。しかし、テクノロジーだけで済むようにはならない」とPelchat氏は言う。

もう、無防備に表情をさらしてはいられない状況なのかもしれない。Gevers氏とSebe氏は、ERSについて豊富なアイデアを持っている。8月には一般ユーザー向けに、簡略化されたERSが発売される。秋には『Glad or Sad』というサイトが作られ(www.gladorsad.com 現在はまだアクセスできない)、ユーザーから提供された1日最大1000枚の写真が分析されることになっている。

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笑うと撮れるカメラが発売されるみたいですが、喜びを定量的に量れるのは画期的ですね。応用が利きそうな技術です


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Tech_on(2007年7月17日 付)

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化粧品メーカーの日本ロレアルは2007年7月13日,第2回「ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞」の発表・授与式を日本工業倶楽部会館で行った。同賞は,日本ロレアルと日本ユネスコ国内委員会が,日本の若手女性科学者を支援する目的で設立したもの。今回は,物質科学,生命科学の分野から計5人が選出され,それぞれに賞状と奨学金100万円が贈られた。前回の受賞者は両分野で計3人だった。

物質科学分野から選出されたのは,東京大学大学院の神谷真子氏(26),北海道大学大学院の作田絵里氏(27),名古屋大学大学院の三浦陽子氏(33)の3人である。生命科学分野からは,理化学研究所の黒田有希子氏(29)と 日本医科大学大学院の戸張靖子氏(29)の2人が選出された。

作田氏の女性科学者としての原点は,高校入学時にさかのぼる。見学した科学部の実験で,発光する液体に衝撃を受けたのだという。今回の受賞のきっかけとなったのも,ホウ素化合物の発光性についての研究。ホウ素原子を含む化合物は,平面的な構造をとり,電子が動きやすい。その特徴により低電圧での発光が可能になり,寿命の長い発光材料を開発できる可能性があるという。将来的には,有機EL素子や発光型センサへの応用が期待されている。

戸張氏の研究テーマは,カナリヤやジュウシマツといった小鳥の鳴き声に関するもの。小鳥は求愛のために鳴き声を複雑に組み合わせて「歌」を歌う。このため,メスよりもオスが歌の習得に優れているとされるが,特にジュウシマツは,オスとメスの間で歌の学習能力に大きな差がある。受賞のきっかけとなった研究は,その学習能力の差を,オスとメスの大脳構造の違いから説明したもの。同氏は幼いころから猫やインコ,カメなど様々な生き物に囲まれて育ったことが,動物の音声コミュニケーションに興味を持つきっかけになったという。

このほか,神谷氏はがん細胞のみを光らせる酵素の研究,三浦氏はハニカム格子(原子が蜂の巣上に並んだ結晶構造)の状態変化に関する研究,黒田氏は骨を吸収する役割を持つ破骨細胞の研究により,今回の受賞となった。

コメント:

研究を続けながら日本を盛り上げていってほしいです。


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Sankei Web(2007年7月17日 付)

記事:

中国の大学界で最高峰の北京大学数学科学学院。17歳の1年生、甘文穎が国際数学オリンピック(IMO)大会で金メダルを獲得したのは昨年7月の大会だ。

「金メダルはほとんど中国からの参加者が取っている。取れなきゃメンツがないよ」。甘の自信は、国家のシステムで特訓を重ねてきたことに裏打ちされていた。金メダルへの道は湖北省・武漢の公立高校で始まった。父親は県政府職員。甘は小学生時代、「勉強は嫌いでも数学はできた。ほとんど満点に近かった」。父親は才能を見抜いた。数学オリンピックの新聞記事を読み、甘を湖北省で「数学ナンバーワン」と呼ばれる「武鋼3中」(高校)に入学させる。

中国では10月に約16万人の高校生が全国高中数学大会(試験)に参加する。国立の中国数学会は上位約150人を選抜した上、翌年1月の中国数学オリンピック(CMO)テストに参加させる。その大部分は大学に無試験入学できる資格を得るほどの英才だ。

1週間の「数学キャンプ」で25人に絞られ、4月には特訓班「国家集訓隊」へ。ここで2週間に6回のテストを重ね、IMOへのメンバー6人が最終的に決まる。代表6人は97年以降のほとんどのIMO大会で、4人以上が金メダルという驚くべき成績を残し、国別総合得点順位もほぼ連覇している。90年から参加の日本は過去10年間、昨年の7位が最高だ。

北京数学学校の趙●(●=木へんに貞)名誉校長は「数学は科学技術だけでなく、人類や文化に及ぼす影響も大きい。数学の人材が広がることで中国の発展に希望が持てる」と強調する。

確かに、徹底した中国の数学エリート教育は、理科系人材の創出につながっている。中国は理科系人材を育成することで、世界の科学技術をリードしたいと考えている。特に力を入れている分野の一つが、ソフトウエアだ。日欧米の大学や企業に大量の人材を出して勉強させているほか、中国に海外の有名大学や大手企業の研究所を誘致して、技術獲得と技能アップに余念がない。

甘も将来、米マサチューセッツ工科大で博士課程に進みたいとのビジョンを描く。一方、日本では若い世代の理科離れが深刻さを増している。(野口東秀)


ソフト開発まで外注

20年前なら、日本の数学者は国際数学オリンピック(IMO)をほとんど気にもしなかった。短時間のうちに器用に問題を解いていく技術を、真の数学の能力と取り違えると、本物の数学者を育てるためにはかえって有害であるからだ。

だが、今の日本では状況が変わった。「数学への関心を増すという観点から、IMOは有益と言わざるを得ないのではないでしょうか」北京大学や上海・復旦大学を訪れた経験を持つ北海道大学大学院准教授で数学者の本多尚文は、そう語る。数学そのものを構築していく本格的な最先端の研究分野で比べると、日本の数学は中国の数学の水準を上回る。しかし、日本の高校生たちの数学への意欲は薄らぐ一方である。

日本の数学者から見ると、中国の数学は実用重視に偏りがちだ。「学生の間では公式集の丸暗記に力が注がれ、その意味を考えることは二の次です。数学に対する文化がまったく異なっている」と本多は語る。「でも中国の学生たちは非常にハングリーでエネルギッシュです」中国の大学では、収入増と結びつきやすい理系の人気が高い。


中国が重視しているのがソフトウエア開発だ。欧米も10年以上前から、注目している。米IBMは1995年に中国研究センターを設立。2002年7月には、北京大学や精華大学などの主要6大学の優秀な学生に対して「天才孵化(ふか)計画」(Extreme Blue)をスタートさせた。学生を選抜しての英才教育だ。IT人材育成を目的とした中国各地のソフトウエア学院に資金を提供して関係強化を図っている。

これに対し、日本の若い人たちの理科離れは著しい。慢性的にIT人材が不足するとともに、大学での工学部人気が大きく落ち込んでいる。目的意識を持った学生が集まらない。1995年に約57万人いた志願者が2005年には約33万人に減っている。就職でもIT業界への人気が低下している。今の日本の若い世代には「新3K」として敬遠されるのだ。きつい・厳しい・帰れない-のKである。結婚できないのKとされることもある。

その結果、日本の企業は、インドや中国などの企業へソフト開発委託を加速させている。このままでは日本の自動車や家電製品を支えるソフトウエアの多くが中国やインドで開発されかねない。

現在、日本のソフトウエアの輸出入状況は、圧倒的に輸入超過で、輸出1に輸入10の比率だ。 当初は、安い労働力を武器にプログラミングの請負だけだったが、日本のIT人材の不足から、徐々にソフトの設計部分の開発をも発注することになり、中国にその工程をこなせる人材が多くなっている。

現代は自動車、家電、飛行機などにとどまらず、企業の財務・生産管理に至るまでコンピューターソフトによって制御されるシステム社会だ。IT産業がグローバル競争の要である限り、IT人材の育成が国際競争力の鍵を握る。

NTTデータの山下徹社長は「日本は技術立国をめざしてきたのに、それさえ危うくなっている。海外へのアウトソーシング(外注)によって技術だけでなく、これからの産業の根幹となる重要なソフトウエア開発を外国に委ねてしまう」と警鐘を鳴らす。そこに日本の真の脅威が内包されている。

コメント:

記事通りとしたら、国家として危機意識をもたないとだめですね。


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プレスリリース(2007年7月13日 付)

記事:

地震や火山の仕組み、大地の営みを体感してもらおうと、地震火山こどもサマースクール「箱根ひみつたんけんクラブ」が八月四、五の両日、箱根火山などを活動場所に開かれる。

日本地震学会と日本火山学会でつくる実行委員会の主催。小学五年生から高校生までを対象に全国各地で開いている。ことしで八回目。

今回は、観光地である箱根の魅力をつくりだした大地の営みを探検したり、身近な材料を使った実験で火山や地震の仕組みを学ぶ。また、県立生命の星・地球博物館で開催する公開フォーラムに参加する。講師は両学会に所属する第一線の研究者らが務める。

参加費は宿泊費、保険代などを含めて四千円。問い合わせは、申込先の箱根町防災課電話0460(85)9562、またはファクス0460(85)7577。

コメント:

学会同士の横のつながりがあるといいですね。その意味で日本学術会議等にはがんばってもらいたいです。


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科学新聞社(2007年7月13日 付)

記事:

総合科学技術会議は6月14日、競争的資金の拡充と制度改革の推進について報告をまとめた。若手研究者への資金配分が少ないことや制度が細切れになっていること、研究費の使いにくさなど、問題点が指摘されている競争的資金だが、今回の報告書ではそれら課題を改善するための制度改革の方向を示した。

研究者が思いきり能力を発揮し、優れた研究を継続・発展できる環境を整え、生まれた成果を社会に活かし、イノベーションを起こすことが可能な長期的・体系的なシステムを作るために、各制度の改革を進め、制度間の連携を強化していくことが基本的な方向。

具体的には、競争的資金の研究期間は3~5年間を基本にするとともに、制度の特性に応じて、研究最終年度評価と次の研究費申請の事前評価とを一体的に行うことなどにより、更新制を導入。また若手向けの競争率の高い高額な研究費を創設し、国際レベルの研究者を育成する制度設計を行う。ハイリスク研究や新領域創成、異分野連携、斬新な萌芽的な研究の支援を強化。汎用大型・先端研究設備を計画的に整備し研究組織内での共用を促進する。全ての競争的資金で間接経費30%を早期に実現。競争的資金から人件費を支給できる研究者の対象を拡大する。

また競争的資金の配分機関において、支援と成果の全体像を把握・分析し、PO間の情報交換、審査員の相互乗り入れ、研究最終年度評価の結果を次の他制度での研究計画の審査に活用、評価結果のデータベース化とその公表等により、配分機関間・制度間での連携を強化し、優れた研究には研究費がとぎれなく支援され、イノベーションにつなげていく仕組みを構築する。また評価の合理化を図る。

コメント:

予算もバラマキではなく期待効果の高い分野や今後の重点研究開発分野に重点的に配分してほしいものですね


出典:

Tech_on(2007年7月12日 付)

記事:

最近,労働環境が劣悪な3K職場として,情報システム業界(IT業界)がよく話題にのぼります。「厳しい,きつい,(仕事が終わらないので)帰れない」の"新3K"職場として取り上げられます(昔から言われている「危険,きつい,汚い」とは異なります)。このほかにも,「気が休まらない」「給料が安い」「きりがない」,あるいは「休暇が取れない」「化粧がのらない」「結婚できない」という"K"も指摘されているようです。

3K職場になってしまう理由は,開発期間が短い,大規模化している,手戻りが頻繁に発生する,利用者が納得するものを作れない,多段階下請け構造の中で責任を持って仕事ができない,などさまざまです。問題の根底には,ソフトウエア開発手法が確立していないことがあります。

最近は,3K職場が情報システムの世界だけにとどまらず,広がりを見せ始めています。やはりソフトウエアを開発している,組み込み機器の現場です。

1年前になりますが,組み込みソフトウエア技術者の実態や意識を調査しました(調査結果をまとめたサイト)。そこでは,開発プロジェクトについて,68.5%の組み込みソフトウエア技術者が「作業の見積もりが不正確」と指摘しました。「仕様変更などで作業が発生」(56.1%),「不十分なまま次工程に移る」(35.1%)なども上位に挙がりました。

一方で,技術者の育成については,「多忙で勉強の時間がない」(67.5%),「体系的な勉強/育成法がない」(61.0%),「育成方針やキャリア・プランがない」(45.2%),「スキルを評価できない」(37.0%)といった問題が挙がっています。

問題が山積しているのは分かっているが,体系的に技術者を育てられないし勉強時間もない。組み込みの開発現場は多種多様なので一概には言えませんが,このような状況になっているところは多いようです。特に大規模化/複雑化している組み込み機器を作っている企業は,悲惨な情報システム開発の現場に似てきました。

最近,こうした問題を打開しようとする動きが出てきました。自社あるいは業界に必要な技術や能力を体系化し始めたのです。自動車業界では,制御システム開発の現場の仕事を見ながら,必要な能力や人材を洗い出して体系化しました。人材を14種類に分けて,各人材に必要な能力をマッピングしています。電機業界でも,開発現場ごとに必要な技術や能力のマップを作り,それを基に技術者を育てている企業があります。

こうした「人を育てる」ことに,業界を挙げて取り組むようになったのは,非常に大きな変化ではないかと思います。もちろん,これで開発手法が直ちに完成し,問題が解決するわけではありません。しかし前述の自動車業界の例では,必要な技術や開発プロセス,人材を定義しており,今後それらを改善していく計画になっています。手法を改善し確立していく土台が出来たわけです。

また,もう一つ期待できることがあります。大切だが地味な仕事の技術者に日が当たるようになるのではないか,ということです。そういう技術者はどの職場にもいますが,売り上げや利益に直結しないためにリストラの対象になり,組織の地力が失われていくという話をときどき耳にします。今回のような人材育成の取り組みによって,日の当たらなかった技術者が,不可欠で大事な人材ときちんと認識されるようになるかもしれない,と期待しています。

こうした動向や具体策について解説するセミナー「自動車・電機業界における組み込み技術者の育成事例」を,7月20日に弊社のヒューマンキャピタル展のなかで開催します。関心のある方はご参加ください。

コメント:

日陰の技術者に光が当たることには歓迎です。


出典:

不明(2007年7月12日 付)

記事:

昨年9月に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」の開発に携わった国立天文台の男性教授が、文部科学省の科学研究費補助金(科研費)などを目的外流用していた問題で、同天文台の上部機関の自然科学研究機構は12日、この教授を戒告処分とした。

同天文台によると、教授は1997年から2005年にかけ、科研費計約422万円を研究を手伝う大学院生のアルバイト代に当たる「謝金」名目で受給していたが、実際には研究に伴う大学院生の学会出張旅費などに充当。さらに、研究者の結婚式の祝電代(938円)や、神社への実験成功祈願料(8800円)にも充てていた。

コメント:

昔は許されていたのでしょうが、今は許されない時代ですね。ただ、研究付随してかかるお金の問題をどう解決するかの根本的解決策は提示されていないですね


出典:

usfl.com (2007年7月12日 付)

記事:

科学者らで組織する米国のシンクタンク「憂慮する科学者同盟」は11日、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの排出を大幅に削減しなければ、現在は100年に一度の頻度で起こる大洪水が今世紀末には東部で珍しくなくなり、ニューヨークでは平均10~22年ごとに発生するようになると予測した報告書を発表した。

報告書によると、温暖化に伴う海面上昇により、ボストン(マサチューセッツ州)やアトランティックシティー(ニュージャージー州)では今世紀末、現在は100年に一度の程度の頻度で起こる大洪水がほぼ毎年起こると見込まれる。

最大の都市ニューヨークでの大洪水の予測頻度はこれより低いが、海岸線に沿って人口が集中し、保険に入っているニューヨーク州沿岸地域の資産も総額1兆9000億ドルに上るため、甚大な被害が懸念される。

コメント:

インデペンデンス・デイの世界ですね。でも「ヒトゴト」では無いです。


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